再び新聞一面に載った姻戚の記事からマスコミの戦争責任を考える

再び東京新聞一面トップに、戦前姻戚の組織した機関のことが

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先日9日の東京新聞一面トップに、姻戚の秋丸次朗が太平洋戦争直前の1940年に組織した秋丸機関が作成した機密報告書のうち、所在が不明だった書類が見つかったということで取り上げられていました。

秋丸機関については、以前の記事「新聞一面に載った祖父の記事から秘密保護法を考える」に書きましたが、英米などを経済的側面から見た戦力などを主に分析し、戦略を練るために陸軍が秋丸次朗に創らせた組織です。

その為に、当時満州国の建設主任だった秋丸は、日本本土に復帰させられ、当時新進気鋭の有沢弘己、中山伊知郎など、戦後トップレベルとなる経済学者らを集め、「陸軍省戦争経済研究班」(通称、秋丸機関)を設立しました。

昨日の東京新聞の記事では、秋丸機関の報告書が英米両国の強大さや米英を敵に回す戦争の困難さを予見するものとなっているものの、一方で開戦回避の提言はなく、研究に参加した研究者たちが、軍部の意向を無視できなかった事情が伺える、としています。

当時、英米との開戦前、マスコミは軍部のある程度統制下に置かれていたようですが、一方、マスコミが戦争を煽る形で、米英との戦争不可避のムードが醸成されてゆきました。

ウィキペディアに「 マスメディアの戦争責任」にはこのように書かれています。

(以下、転載開始)

言論統制

戦前の日本では新聞紙法によって新聞は検閲の対象となっており、軍や政府は記事差止命令や写真の不掲載といった措置を取ることができた。

大正時代まではこうした環境下にあっても露骨な言論統制が行われる機会は少なかったが、満州事変以後、軍の政治に対する発言力が増大すると、正面から政府や軍を批判する記事の掲載が困難となっていった。

とりわけ、日中戦争の勃発とそれに続く国家総動員法の制定はそれを決定づけることになった。この点は当時唯一の放送機関であった日本放送協会においても変わるところはなかった。

対外強硬論を煽ったマスコミ

このような言論統制の「被害者」という主張がある一方で、新聞は政府の外交政策を「弱腰」「軟弱外交」という形で糾弾し、対外強硬論を煽り、開戦を主張するなど、国民を開戦支持に導く役割も果たした。

(以上、転載終わり)

新聞自らが望んで、言論の自由を封殺し、戦争を煽った

新聞は政府の外交政策を「弱腰」「軟弱外交」という形で糾弾したということは、それなりに、言論の自由が保証されていたということです。

例えば戦後首相となる石橋湛山率いる東洋経済新報などは、軍部批判を戦争末期まで行っていたと言われています。

また静岡県立大学教授前坂 俊之氏の「ジャーナリストからみた日米戦争」によると、(以下、転載開始)

 『時事新報社説部長の近藤操は毎日  「今日やられるか」 と覚悟しながら、2・26 事件 (昭和11年) から約10ヵ月間にわたって厳しい軍部批判、粛軍論の社説を書き続けた。

ところが、戒厳司令部からの注意は一度しかなく、 全く拍子抜けした、と戦後の回想録で記している。

「各紙が筆をそろえて批判、直言したならば軍部や革新官僚に対する抑制効果は必ずあったに違いない。

非常時でもやれば出来たことであった。しかるに新聞は萎縮し、その言論責任を果たさなかった」』

(以上、転載終わり)

とこのように、記されています。

ですから言論統制下の「被害者」との主張は、実は、新聞自らが望んで、言論の自由を封殺してしまったことの言い訳の為ではないでしょうか。

おそらく、彼らマスコミ自身も、たとえ戦争手段によるものであっても、日本の権益拡大を望んでいたのではないかと思います。

また、戦争を煽る記事を書いた方が新聞がよく売れたようです。

当時人々は、自分が、或いは自分の子供がまさか戦争に行くことになるなどとは、考えていなかったのでしょう。

これまで日清、日露戦争に勝ってきて、日中戦争も有利に戦争を進めている。軍人さん達が戦って敵をやっつけてくれ、位に考えていたのではないでしょうか。

それまでの戦争は、日本本土から離れた遠い国である朝鮮半島や中国本土で戦われていました。

日本本土に爆弾が落とされることなどを想像出来なかったのではないかと思います。

時のマスコミも同様です。

政府や軍と軋轢を起こすより、外野席で高みの見物で戦争を煽った方が、楽だし儲かる、と。

東条英機は、 陸軍時代は対英米強硬論だったのが、昭和16年 (1941)10月 に首相に就任すると、戦争回避を望む天皇の意向もあり、以前に比べ対米開戦に消極的になり逡巡していたようです。

ところが、そうした東條の実家には、「米英撃滅」、「鬼畜米英を倒せ」、 「猶予は亡国、即時立て」、「弱虫東條」、「いくじなしはヤメロ」、「何をぐずぐずしている」といった内容の手紙やはがきが日本全国から大量に寄せられ、その数は首相就任から開戦までの50日余りに3000通以上にものぼったといいます。

そのような背景の中、以前の記事でも書いた通り、米英と日本の経済力など力の差は20対1という秋丸機関の分析結果の報告書は闇に葬られ、このようなマスコミの煽りもあって、日本は米英との無謀な戦争へと突入していきました。

当時の研究者たちが、軍部の意向を無視できなかった、というのもこのような時代背景があってのことだと思います。


マスコミを制したものが、世界(世論)を制する

このようにマスコミの影響力というのは、大変大きく、国民の世論や集合的意識に多大なる影響を与えます。

特に、今のようにインターネットがない戦前、戦中は、このマスコミの力を借りずして、時の政権は日露戦争や日中戦争、太平洋戦争を遂行できなかったでしょう。

ヒットラーなどもその辺を熟知していたので、プロパガンダの天才と言われたゲッペルスを使い、映画等で国民をマインドコントロールして、人々を戦争に駆り立てました。

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(独裁者ヒットラーに扮した?桑田佳祐)

マスコミを制したものが、世界(世論)を制すると言っても過言ではありません。

しかし、このインターネット時代に突入して、以前のようにマスコミだけでは、情報操作、印象操作による世論形成を簡単には出来なくなってきています。

しかし、それでもまだ日本ではほとんどの情報をテレビや新聞から得ているという人々が大変多いようで、明らかにマスコミの影響を受けていることが見て取れます。


安倍首相のマスコミ懐柔作戦が功を奏する

昨年末の衆院選挙前のマスコミ報道では、安倍自民党政権の圧勝が伝えられていましたが、ほぼその通りの結果になりました。

選挙結果を見ると、安倍首相のマスコミ懐柔作戦が功を奏したという感じです。

安倍首相は、前回の政権はマスコミの攻撃にあって崩壊したとの思いが強くあったのでしょう。

安倍政権が誕生してからのこの2年間のマスコミ対策は万全だったようです。

安倍首相は、この2年の間、40回以上も新聞などマスコミ関係者を料亭や高級中華、和食、すし店などに接待して会食を重ね、マスコミ関係者との友好関係をうまく築かれたようです。

いくつか選挙前にスキャンダルが発覚しましたが、前回の政権時のようなバッシングはかなりトーンダウンした感じでしたし、他の施策に関しても、概ね安倍政権に対して好意的な報道姿勢だったように思います。

選挙前の世論調査で、個々の政策には反対だが、安倍政権を支持するという人々が5割近くにも上っていましたが、おそらく、その辺の安倍政権に対するマスコミの手心加えた報道姿勢の所為ではないでしょうか。

特に、今回の安部首相には、優秀な人材がブレーンとして付いているように思います。特にNHK(の映像など)をうまく使っています。

あとやはり、渡邉恒雄氏がオーナーで日本で読者数が最も多い読売新聞の影響も大きいのではないかと思います。


山本太郎氏、安倍首相のマスコミ懐柔作戦を一人で切り崩す?

安倍首相のこのマスコミ対策に関して、投稿サイトの阿修羅などネット上では参議院議員の山本太郎さんが「安倍首相の「会食」に関する質問主意書」を昨年2014年12月24日に参議院に提出したことが話題になっていました。

この主意書で最初に山本さんは、安倍首相と新聞などマスコミ関係者とのこの2年間に四十回以上にも及ぶ会食は、政権のトップとメディア関係者の親密な関係、癒着で、報道の中立公正の観点から、国際的な常識から見ても極めて奇異である、と手厳しく指弾しています。

また、報道関係者以外にも、安倍政権の推進する政策と利益相反関係にあると国民から疑われかねない企業、団体幹部と安倍首相との「会食」についても、一般常識から逸脱しているとして、国民に対して真撃かつ誠実な説明をすべきである、としています。

その後、特定秘密保護法が成立した日から10日後の会食、安倍晋三首相が就任後初めて靖国神社を参拝した日や消費税増税が施行された日と翌日の二日続けての会食、集団的自衛権に関する検討を公式に表明した日などの会食について、具体的な日付を上げて、誰の企画や費用によるものなのか等、質問形式で追求しています。

安倍首相のマスコミ懐柔作戦をやめさせる為の山本太郎さんの非常に賢い戦術です。

安倍首相のマスコミ関係者らとの会食に関して、以下の記事が詳しいので是非、見て見て下さい。それにしても、凄い回数です。

日本のメディアは権力中枢と距離を置け


大本営発表のまま情報を垂れ流すマスコミは、自らの存在意義を否定

イスラム国に湯川さんや後藤健二さんが殺害された後、古賀茂明さんが、安倍首相の対応をテレビ朝日の「報道ステーション」で批判しましたが、それに対して、言論封殺ともいえる圧力が首相官邸からかけられていたことが、ネットや日刊ゲンダイで報じられていました。

(詳細は、以下の記事「官邸の圧力!?『報道ステーション』で安倍批判をした古賀茂明が番組を降ろされた!をご覧ください)

私もたまたまこの番組を見ていましたが、古賀氏は非常に説得力のある、真っ当な見解を示していました。

大変良識的な見解を示した古賀氏を、政府の圧力に屈して番組から降ろすテレビ朝日の姿勢は、自らの存在意義を否定する自殺行為に等しいと言っても過言ではありません。

まさに、前述のとおり戦前にそれが起こって、戦争へと日本は直走っていったのです。

特に、安倍政権になってから民意を全く無視した政策を次々と決定しており、国民主権が完全に形骸化してしまいました。

安倍政権は、閣議決定で集団的自衛権の行使を容認しました。

米国は、自作自演のトンキン湾事件や9.11同時多発テロ(9.11に関しては、以前の記事「9.11を予言していたマハリシが危惧していた小泉政権の大罪」をご覧ください)をでっち上げてベトナム戦争やアフガン、イラク戦争を遂行して行きました。

日本にもかつて、自作自演の満州事変をでっち上げ、やがて日中戦争に突入して行った歴史があります。

そして、それが太平洋戦争に繋がり、最後は原爆投下や東京大空襲で日本全土が焼け野原となって敗戦となりました。

しかし今、僅か70年前の悔恨の歴史が忘れ去られようとしています。

また、安倍政権は最近、自衛隊法を改正し、集団的自衛権の行使を『主たる任務』と位置づける方針を固めた、とのことです。

これは、米国がこれまで数々の戦争でっち上げ、世界中を戦禍に陥れてきましたが、米国が今後起こすであろう戦争に米国と一緒になって戦ってゆくと言っているのです。

今後、再び米国によって日本周辺で不測の事態がでっち上げられる可能性もあります。

マスコミが、大本営発表を無批判に垂れ流すのであれば、戦前戦中と変わらず、今の安倍首相の政権運営から、再び日本が戦渦に巻き込まれて行ってしまうのではないかと危惧せざるをえません。

日本は戦争に巻き込まれてゆく可能性が非常に高まったと言えるでしょう。


「生活の党と山本太郎となかまたち」に期待

阿修羅のコメント欄には、前述の山本太郎さんの行為について賞賛するコメントが相次いでいました。

そして、選挙後に山本太郎さんと小沢一郎さんが、合流して新しい政党を立ち上げました。

小沢一郎議員、総務省に党名変更の届け出を提出へ!党名が「生活の党と山本太郎となかまたち」に!山本太郎議員もブログで報告!―真実を探すブログ

以前の記事「覚者方の教えから超格差社会を生き抜く智恵を学ぶ(1)」の記事の中で、この二人の名前を出して少し取り上げましたが、二人とも基本的に弱者の味方というか国民目線に立った主張をされているので、この2年半時々エネルギーを送って陰ながら応援していましたので、今後に期待したいと思います。

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プロフィール

三休さん

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のブログへようこそ!

昭和28年東京都江戸川区  小松川の生まれ

都電の西荒川駅前にあ
った生家には、故赤塚不二
夫さんが下宿していました。

上の写真は、昭和30年5月石森章太郎さんが赤塚さんを訪ねてきた時のもの。

赤塚さんは、その2年後有名なトキワ荘に引越しました。

徒歩数分の石毛肉店には、私と一緒に住んでいた従姉と同じ深川高校に通う五月みどりがいて、この翌年に歌手デビュー。

生家の2軒隣にその数年後、横綱柏戸が引越してきました。

私は、その後両親が近所に建てた家に引越したのですが、3軒隣にラグビー日本代表だったターザン橋本(本名橋本晋一)氏が住んでいて息子が私と同級生。

息子H君はその後早稲田ラグビー部の主将。

私が小中学校時代に通ったラグビースクールで一緒にプレーした新日鉄釜石7連覇の立役者Mr.ラグビーと言われた松尾雄治君とその後早明戦で戦ったのには驚きました。

私も高校でラグビー部に入ったのですが、挫折。結局それが遠因で、精神世界に。

そして今に至るのですが、何が幸いするか分かりません。

もし、そのままラグビーを続けていれば、何がしかの世界で成功したかもしれませんが、失敗の人生を歩んでいた可能性があります。

真の意味での成功者とは、永遠不滅の至福の境地である「悟り」に達した人々のことであり、そこに向かって着実に前進している人々のことを言います。

(「悟り」「真の成功者」に関して詳細は、本ブログ記事「ホイットニーの死をバガヴァンの教えから考察する」等をご参照ください。)

まさに「人間万事塞翁が馬」。

趣味は瞑想です。

1977年から瞑想しています。      
基本的に24時間瞑想しています。
もちろん、座って瞑想するのも大好きです。

意識の内側へ入れば入るほ
ど、より覚醒し、より自由に
なってゆきます。

瞑想をとおして、
この世界のあらゆる楽しみ、
快楽をはるかに凌駕する
時間、空間を超えたこの
現象世界の源である
永遠不滅の純粋意識、
そしてその本質である
絶対的な自由と愛と至福を体験します。

多くの方にこの事実を体験を通
して知って頂きたいと思ってい
ます。

覚醒剤もドラッグもいりません! 

ただし、瞑想には、効果的で正しいやり方があります。

正しい角度で飛び込み、正しい泳ぎ方を身につけることで、スムースに海中深くに潜ることが出来ます。

それと同様で、効果的に効率よく、マインド(心)の内側深くに入り、究極的にはマインドを超越する方法が、正しい瞑想法です。

古来より覚者方より様々な瞑想法が、伝えられております。

マインド(心)は、永遠でもなく、真我(本当の私)ではありません。

その正体は思考であり、常に変化して止まず、幻影です。

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